忘れないうちに書いておこう

タイトル通りの内容。

やっぱり漱石?

 日本文学史については全くの素人なのだけど、漱石的主題ともいえば良いのか、どうか。『こころ』問題といえば良いのか。呼び方はなににせよ、生き方を倫理的に考える。自分の人生に自罰的な足かせをする。負の十字架を背負って生きるというような。こういうのは日本文学に特有なのだろうか。特有でないにしても、今でもこういうのが日本人は好きなのではないか、と最近のアニメを見ていてもつくづく思う。ご多分に漏れず私も好きなわけで。

 文学史的に見ると春樹は漱石の系譜に連なるということもないのだろうか。わからないけれど、自分なんかにはつながって見えてしまうわけで。小林秀雄キリスト教問題にのめりこんで行って『本居宣長』に至る道もやはりこういう傾向の派生のような気がする。

 好きだとは言ったもののこういう問題にいざ自分を投げ出してみるとなかなかにつらいもので、どうしたものかなと思う。数をそれほど見たわけではないけれど、日本アニメでは漱石的なものの影を感じる作品が多いのだろうか。流行ったラノベ原作と聞いてみてみると漱石だなと思わせるものが多く、かなりこちらも没頭していたりする。しかし、倫理的なるものにさようならしたいという願望もある。『こころ』同様に悲劇的結末を迎えるにしても『ハッピーシュガーライフ』にそういったものを期待してて見ていた部分はある。『やがて君になる』にもやや期待している。

 これからもその期待は捨てない。