忘れないうちに書いておこう

タイトル通りの内容。

『さくら荘のペットな彼女』(アニメ)

 『めぞん一刻』に似ているとは思わなかった。さくら荘と一刻館の見た目は似ているかもしれない。住人はかなり違うと思う。そもそもさくら荘は学生寮だった。天才と凡才が一つ屋根の下で暮らし、その才能の差に苦悩したり、力を合わせて文化祭に臨んだりといった群像劇に恋愛の要素をいれた感じ。

 すくなくとも、天才に嫉妬とも憧憬ともいえないような感情を抱く登場人物の気持ちを自分は理解できなかった。私の通っていた学校やら大学には天才と呼べるような人はいなかったので、そういう気持ちがよくわからない。もっとつまらないことに嫉妬していたと思う。

 赤坂龍之介君が出てきたときはその名前から藤波竜之介を連想したが、これもまた全然違った。赤坂君は天才プログラマーだった。藤波君を男装の鬼才というのは適切ではないだろう。

 とか書いていると文句ばかり言ってるようだけど、かなり楽しんで見ていた。どこら辺を楽しんでいたのだろう。出てくる女の子がかわいいなとか男の子がかっこいいいなとか、そういう部分はあった。しかし、一番印象に残っているのは卒業式のシーンでさくら荘の住人で卒業生のためにつくったバッジのようなものを卒業式の最後に上空(といっても屋根のある場所だけど)に向かって投げる場面だ。桜の花が散るような情景というのだろうか。

 似たような場面を『顔のない天使』(映画)でも見たのを思い出す。士官学校の卒業式にこちらはまさに青空に向かって帽子を投げるのだ。

 鬱々としつつも何となく楽しかった高校生活の最後に空に向かって物を投げる。何とも言えぬ解放感があるように思える。

 見ていて心地よい画を見られるというのも映像の楽しみ方のひとつだと私は思う。

 同じ著者による『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』(アニメ)を現在見ているので、見終わったら何か書こう。あと『やがて君になる』がけっこうおもしろい。