忘れないうちに書いておこう

タイトル通りの内容。

夏アニメ『Engage Kiss』について

 OP、EDについて、特に、OPは懐かしい感じ。とはいえ、ぼくよりも少し上の世代が好きそうな曲かしら?

 

 11話 優しく愚かな嘘

 「優しく愚かな嘘」をついているのはだれなのか?

 自称嘘ソムリエとして、ここはきっちり吟味しないといけない気がした。

 しかし、間を飛ばしたままにしているので、あまりよくわかっていないが、細かいところは気にせず話を進めよう。

 

 仮説1

 嘘ついているのはキサラ。これはもうほぼ確実にそうではないでしょうか。

 「あなたはだれ?」と11話の最後でキサラは言っているが、おぼえているのでは?忘れたフリをしているだけとなんとなく思った。

 

 いや、ちゃんと見直したほうがいいか。いろいろわかっていない。

 疑問1 

 キサラは契約が解除されると、記憶の提供をシュウから受けられなくなるということらしいが、これまで提供された記憶の全てを失うのか。それがまず、よくわからん。

 

 しかし、われながら非常に恥ずかしくなるくらい大きく予想を外した。記憶を失うのはシュウになると思っていた。

 もう少しちゃんと記述するなら、記憶云々はこの物語おいては、特に11話を見て以降では、重要ではないと思った。当初は、記憶によって自己同一性は担保されるのか?また、それを他者との関係性の問題に置き換えてみるみたいな方向にお話を持っていくのかと予想していた。記憶を失っても、他者によって、過去のその人(記憶を失った人)との連続性が保証されるのであれば、連続性は記憶に依る必要がない、という議論も可能となるので。本作でシュウの存在の連続性を認めてくれそうな過去の女たちがいろいろいるみたいだったし?みたいな言い訳。

 実に文学的なテーマと思う。自分では自分のことがよくわからない。それは、たとえば、小説の登場人物であっても、そうなる。わかったつもりになることはできるかもだが、おそらく、決定的な何かが足りず、自分のことがわからない。こういうお話に通底するテーマと思う。

 が、ともかくそんな物語ではなかった。で、本作はつまらなくなったといえるのか?全然、そんなことはなく、おもしろい。

 11話を見て、完全に(嘘)理解した。この作品のメインテーマは(たぶん)嘘。

 

 キサラ視点からの整理

 シュウは当初、キサラをだます予定で、契約書に小細工をしていた。それに気づいたキサラはそこで、シュウにだまされてあげる!とはならなかたので、契約書を書き換えた。この時点ではシュウも、キサラも互いに恋愛感情は芽生えていない。

 

 コンビとして仕事をしていくうちにどうなったのか?

 相思相愛に見えたけど、違うんだろか。

 

 うーん、めんどくなってきた。というのは11話に嘘が仕込んであるとは思わなかったので…

 

 仮説2 

 無粋なことを書いてしまうと、『賢者の贈り物』と同型なのか。

 シュウも、キサラも、お互いに相手のことを思い、嘘をついている?

 まあ、上条さんもそれに近いことをしていた。上条さんは憶えているフリだが。

 なにが同型なのか?といえば、お互いに相手のことを思い、自分の大切なものを失う。そのふたりに残ったものは?というところは本作は別なものになる気がするけど。

 しかし、記憶がないと嘘をつくのだとすれば、失うものが記憶ではないよね…

 お互いに忘れたフリして、さようなら…ぼくの好きな展開ですね!さらに余計なことを書いておくと、そういう別れを感傷を排して、淡々と描かれると感動しちゃうかもしれない。あえてではなく、恋愛と限らず、別れに感傷なんて実際、ない気がする。人間関係のどうにもならなさがあるだけみたいな。

 とすると、このへんでぼくの理解が怪しくなる。この世界の設定として、悪魔と人間の共存はそもそも無理なのか。シュウの父親は共存しようとしていたわけではないのか。数話見逃しているので、よくわかっていない。

 

 今のところ、仮説はこのふたつくらいしか思い浮かばない。

 ちょっとネットで感想を漁ってみたい。

 

 まあ、これ以上、恥の上塗りをするのも、あれれのれ?なのだが、どんどん上塗りしていこうとすると、どんな嘘で、だれがついた嘘なのかも、わからんけど、ともかく、最後まで嘘をつき通してほしい、とは思う。嘘はつき通して、はじめて何かに化けるもんだと学んだからだ。そして、嘘が嘘であるとバレれば、その何かの価値は決定的に失われる。

 傘木希美からそれは学んだ。

 

 少しだけ贅沢を言うとすれば、11話よりも前に嘘を匂わせもらえれば、って見逃した回にあるのやもしれませんが、もっと序盤に嘘匂わせ描写が見たかったですね。