忘れないうちに書いておこう

タイトル通りの内容。

『ハッピーシュガーライフ』

 平成版『火垂るの墓』(映画)という印象。

 登場人物に対する倫理的な批判は特にしようと思わない。この作品に限らず、どの作品に対しても。見ていてきついなと感じたら、続きを見ないだけで。

 さとうとしおの二人の世界は見ていて美しい。ずっとこの世界が続くといいな、続いて欲しいな、と素直に思えた。

 私にとっては『火垂るの墓』(映画)も同様で、清太と節子の二人で懸命に生きる世界が好きだった。

 ところで、こういう感想を持ったのはかなり大人になってからで、自分がこどものころはどう見ていたか覚えていない。節子が亡くなってしまったのは悲しいと思っただろうけど。そういった悲しみは『ハッピーシュガーライフ』でも、さとうの死や彼女の親友しょうこの死にも感じた。

 話がそれてしまったけど、なぜこういう世界を美しいと感じるのか、少し考えてみた。

 私から見れば、この人たちには私心というものが感じられないというのはあるように思う。さとうは自分たちの世界を守るために「親友」をひとり殺めているわけだが。それでも私心というものをさとうに見ることはできない。